公務員が能力不足により免職
2024年に、佐賀県が50代の男性職員2人を「能力不足」を理由に民間の「解雇」に相当する分限免職処分としていたことが明らかになりました。詳しい記事は、下記にリンクを貼っておきます。
【毎日新聞】佐賀県が職員を「能力不足」で分限免職 「公務員は安泰」は今や昔?
公務員が免職されるとは、あまり世間には、あまり馴染みがないことだと思います。 過去には、飲酒運転や公金の横領などで、免職になる事例など、全国的に見れば、公務員の免職もありますが、今回の佐賀県のように50代のベテラン職員が分限免職されるケースは、まだまだ珍しいと思います。
公務員の処分とは
公務員の処分には、「懲戒処分」と「分限処分」があります。
「懲戒処分」と「分限処分」には、処分の内容として、それぞれ4種類の処分があります。
「懲戒処分」・・・「免職」「停職」「減給」「戒告」
「分限処分」・・・「免職」「降任」「降給」「休職」
「懲戒処分」は、『公務における規律と秩序を維持することを目的として、職員に法令等の違反、職務上の義務違反、全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあった場合などに行う処分』となります。
簡単にいうと、「悪いことをしてしまった職員の処分」です。
「懲戒処分」の「免職」の場合は、当然に、退職手当は、一切支給されません。
「分限処分」は、『公務能率の確保等の観点から、当該職員を官職あるいは職務から外す処分』となります。
簡単にいうと、「このまま働かせておくと、公務能率が著しく下がるため、職員のポジション等を変える処分」です。
近年、よくある事例が「メンタル不調により勤務することが難しい職員を休職処分とし、療養に専念してもらう」などがあります。
また、「分限処分」の「免職」の場合は、本人が望んだ退職ではありませんが、公務能率の確保等の観点から退職させる処分となりますので、退職手当が、支給されます。
今回の処分について(私見)
今回の、佐賀県が50代の男性職員2人を「能力不足」を理由に「分限免職」していますが、人事考課の結果だけでなく、職員の再教育のための研修などを実施したうえでも、改善が見られず、公務員として必要な能力が不足しているという判断に至ったと思われます。
公共事業を実施する公務員には、公平性の観点から、一定の身分保障は必要だと考えますが、公務員としての能力が不十分な職員については、このように「免職」することも、仕方のない部分もあると思われます。 処分した職員からの訴訟リスクもあるなかで、佐賀県庁が判断された「分限免職」については、他の自治体の先行事例になると思われます。佐賀県庁の人事担当の方に敬意を表し、今回の記事は締めくくらせていただきます。
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